フラッシュメモリーやハードディスクを搭載したデジタルオーディオプレーヤーが登場すると、ポータブルMDプレーヤーのシェアが縮小した。たぶん2005年あたりがMD末期だったと思う。しかし、まだ生き残りを目指していたのか、Hi-MDという新規格が登場した。
簡単に説明すると、Hi-MD規格は新しい圧縮技術を使用しているため従来よりも長時間録音できる。従来のMDをHi-MD規格でフォーマットすることができるほか、1GBのHi-MDというディスクも使用できた。
さらに音楽データ以外にもMDに書き込むことができる。自分も2005年に再生録音に対応したHi-MDウォークマンMZ-RH10を購入した。
ソニーHi-MDウォークマンMZ-RH10(ブラック)


メカニカル的に持っていて満足感を感じることができるHi-MDウォークマンです。しかし何を間違ったが、当時の自分は分解して壊してしまった。そのため現在残っているのは付属のリモコンだけであり、今思えば後悔するばかりだ。
ソニー Hi-MDウォークマン MZ-RH10
●発売日
2005年頃
●販売価格
34,000円前後
●付属リモコン
●多い故障
有機ELディスプレイのバックライト故障のためか、ディスプレイの表示が読み取れなくなり全滅。(暗闇の中で、かすかに読み取ることはできると思う)
この機種MZ-RH10は他のMDウォークマンと違って分解が難しい構造だった気がするので、理由がないなら分解に挑戦しないほうが良い。
Hi-MDウォークマンの中でも、MDに録音した音楽データをパソコンに取り込むことができる機種はMZ-RH1のみであり、MZ-RH10は対応していないので注意だ。
ソニーHi-MDウォークマンMZ-RH1


MDに録音された音楽データをパソコンに転送できる唯一の機種であるMZ-RH1は、未だにかなり高い価格が付いている。
Hi-MDはMDより容量が多いが、近年のデジタルオーディオプレイヤーと比べると圧倒的に少ない。しかし、ヤフオクを見るとなぜかMZ-RH1以外のHi-MDウォークマンも未だ高い価格が付いている。
傷が目立つため部分的に保護フィルムを貼っている。手に入れたMZ-RH10のジャンク品は本体ボタンの一部が反応せず、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)も正常時より少し暗くなっている。
付属の外付け乾電池ケースはMZ-RH10専用なので、ほかのMDウォークマン向け汎用乾電池ケースは使用できない。Windows7にインストールしたXアプリだと接続できなかったので、付属ソフトのSonicStageが必要だと思われる。
MZ-RH10は有機ELが本体に搭載されており、当時は新しい技術だったようだ。発売から10年以上経っているため有機ELが劣化したのかは知らないが、ヤフオクを見ているとほぼすべてのMZ-RH10は有機ELが表示されない。でもさすがにたった10年でほぼ全滅する(部品保有期間は6年)とはソニータイマーといわれても仕方がない。
しかし手に入れたジャンク品MZ-RH10のディスプレイは室内で使用できるレベルで点灯しているので運が良かったみたいだ。ただ、正常時よりは暗くなっているので、このまましばらくすると悲しいことに表示されなくなるのだと思う。
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